【Compexの有効利用】

●私は2006年秋より『Compex』というEMSトレーニングマシンを使用しています。世代的には現行機種の一つ前の「CompexSports」ですね。これは電気刺激による筋収縮を利用したトレーニング機器です。
(Compexセット一式)
(操作画面)
使い方としてはまず一番左のOnOffスイッチを押すと警告文が流れ、次に一番右を押すとモード(プログラム)選択画面になります。モードは以下の6つ、・アクティブウォームアップモード・筋持久力モード・有酸素パワーモード・筋力強化モード・瞬発力モード・アクティブリカバリーモード。
左から2番目のボタン上下で選択、一番右ボタンで決定。次に上半身か下半身か・ウォームアップの有り無し・レベル(5段階)を選択して一番右で決定。もし練習後等ならウォームアップはキャンセル可。レベルはプログラム中の電気刺激の緩急幅です。
画面点滅と音が鳴り始めるとスタート。OnOffスイッチ以外の4つが全て各端子(赤緑黄青の4つ)の強弱で、長押しで痛気持いいところまで電流を上げていく。(Maxは100mAらしいですが、最初は20mAでも痛いかも)最初に5分程ウォームアップがあり、次に各プログラムが始まります。
・筋持久力モード
遅筋(Type1)を刺激するプログラム。ウォームアップとリカバリーまで含めると1時間近く続きます。比較的弱い刺激の繰り返しです。
・有酸素パワーモード
速筋(Type2a)への刺激。1〜2分間に効率良く発揮される筋持久力の向上を目的とする。
やってみてわかったが、同じmAなら筋肉が収縮している時間が長い分だけ他のモードより辛いかも。
・筋力強化モード
速筋(Type2b)への刺激。短時間高強度で、短いが一気に筋肉が収縮してキます。一番筋肉痛になりやすいか。
・瞬発力モード
筋力強化モードと同じく速筋(Type2b)への刺激。より短時間で強度が高い。一瞬のスプリント力強化目的か。
・アクティブリカバリーモード
ハードトレーニングの疲労や張りを取るために。ピンポイントでどこでもいけるので便利かも。
どのモードも「ながら」は慣れても辛いものがあります。(精々、テレビ見「ながら」くらいか。勉強し「ながら」や書類を書き「ながら」はとても無理)それくらい筋肉を酷使します。
主に私がトレーニングとして使用しているのは『有酸素パワーモード』です。これは速筋繊維の中でも「Type2a」を狙い、1〜2分間のパフォーマンスアップを狙ってやっています。自転車競技では1000mTTやロングスプリントでしょうか。今はコレに絞っています。
行っている時の関節の固定角度が重要とのことで、椅子に座った状態よりも脚を曲げ、上体を前に倒して、下ハン持って体を折り畳んでの上支点からの踏み込みを意識してやっています(角度的には体育座りですねー)。だいたい14〜15時間後くらいには筋肉痛が意識して目立ち始め、酷い時には3日くらいは治まりませんので、やはり思ったより酷使しているんでしょう。
成果は、、、まぁレースや普段の練習でのラスト1〜2分間のスピードを見てもらうって事で(笑)。やり始めてから何回か勝ってますし。
より短時間の無酸素域、例えば競輪のラストスプリントのような場合には速筋の中でも「Type2b」が主に使用されるとのことで、そちらは『筋力強化モード』。更に短時間のパフォーマンスアップだと『瞬発力モード』らしいです。30分以上の有酸素域は遅筋繊維「Type1」で『筋持久力モード』が該当するようです。
しかし一番何を使用しているかと言えば断然『アクティブリカバリーモード』です。ええっすよー、コレ。やるとやらないでは次の日にありありと出ます。何かにつけてやってますが、あまりやりすぎると速筋が遅筋に僅かばかり移行するらしいので、週2〜3回に留めています。
あとレース前の最後の仕上げで『アクティブウォームアップモード』があります。3分ちょいの時間で急速に締め上げます。私はクリテリウムスタート前の通常ウォームアップが終わったあと、スタートラインに並ぶ直前にやってますよ。効果が期待出来るのは施行後15分くらいですので。
これらは全て随意運動ではないので、意識下以外の筋肉も動きます。普段全く使っていない部分も鍛えられます。つーか、レベル上げてMaxmA上げたら普通に吊りまっせ、コレ。
難点としては意外と時間がかかること(有酸素パワーモード1セットで28分)。ジムに行って同じ時間のトレーニングした事と比較するとどうなのか、イマイチ疑問。ただ、例えば昨日の私のように「帰宅が22時過ぎ、今から走りに行ったりジムにはもう行く気力がない」って時には有り難かったりする。テレビ見ながら本読みながらも一応出来ます(が、負荷かかってる瞬間は悶絶してますのでそれ所じゃありませんが(笑))。
あと問題は値段が高いこと(本体13万、消耗品のパッド大小セットで4500円くらい)。本体はともかく、パッドは高いね。ただ思ったより長持ちはします。新タイプより旧来のパッドの方が粘着力高くて長持ちですねー。
(左:新パッド、右:旧パッド)
最後に、これはあくまでも補助トレーニングであって、普段の練習プラスアルファとして見るべきです。ローラートレーニングと同じで、実走やレースに優るものではないと思ってます。全てのトレーニング時間を十とするなら、それを十一や十二にする為に有効活用するべきものと思った方が良いでしょう。