【TIMEーRXR ULTEAMインプレッション】

●購入から2週間が経過しましたので、TIMEーRXR ULTEAMのファーストインプレッションを纏めてみました。(比較対象として、2004年度版TIMEーVXRSと2008年度版TIMEーRXR(TT)を上げています)
コンポーネントSRAM・RED ホイール:マヴィック・コスミックカーボン(旧)&キシリウムES ギア:フロント52-36T・リア11-23T クランク:SRAM・RED ブレーキ:SRAM・RED ハンドル:チネリ・ネオモルフェ サドル:セラサンマルコ・アスピデ ペダル:TIMEーVXSカーボン(スチール)
重量:7.0Kg(XSサイズ。ペダル、ボトルケージ×2、ポラールセンサー×2有り。キシリウムES使用時)


まず、総重量がそのまま走りに行く事が可能な状態で7.0Kgに納まっているのがビックリ! 7800デュラエースで組んだTIMEーVXRSだと7.1Kgですので、僅かにTIMEーRXR ULTEAMの方が軽いんです。フレーム単体だと、フロントフォーク付き、ボトルケージ付き、コラムカット&ピラーカットなしの箱から出したままの素の状態で1610gでした。

ボリュームのある外観に騙されがちでメーカーも敢えて謳ってはいませんが、十二分に軽量フレームの部類に納まります。それにTIMEのフレームに触れて思うことは、最近の超軽量フレームに有りがちな「触って凹む場所が一つもない」ということ。素材で改良しているんですかね?軽量カーボンホイールを使用したり、ケージやセンサー等の付属部品を外せば、UCI基準の6.8Kgを下回る事すら可能な範囲です。


細部に目を向けると、フロントフォークはTIME社史上最強かも知れません。外見はWORLDSTARと同じ『SAFE+2』ですが、比べて見たらかなりボリュームアップしていて別物になっています。外観ではなく、より内側に迫り出していてホイールに沿っていますよ。お陰でブレーキは強烈に効きます。

ヘッドチューブもボリュームアップし、VXRS系と比べたら11mm長くなっていますが、クイックセットもより薄く新調され、ヘッド角もVXRS系より寝ているので同じポジションが出るようになっています。

トップチューブは前方はアウターラグ、後方はインナーラグという他には見ない方式。後方に行くに従い絞られて行きます。

ダウンチューブは直線ではなく緩いアールを構成していて、何と言うか「色っぽい」。フロントセンター値は比較的長めにとられています。

特徴的なシートチューブは分厚く見えますが、実はRXR(TT)より薄いですよ。フィンのようにリアホイールに被っており、実測ではリアセンター値はTIMEのラインナップ上で一番短くなっています。

チェーンステーはTIMEお得意の左右異形、シートステーも更にボリュームアップしてますね。
シートポスト固定方式は初期型から現行型はクランクバンドに変更されています。

さて、乗って見ての第一印象は「おおぉ〜っっ! コレは進むっ!」って声に出てしまいます。自然と笑みが零れます。
剛性感はほぼVXRSと同程度か若しくは少し硬い感じでしょうか。見た目に反してガチガチじゃあない。ULTEAM WORLDSTARよりはウィップします。
因みにRXR(TTバイク)はまるで鉄板の一枚板に乗っているかのように硬いフレームですが、それのULTEAMと名付けられてはいてもRXR ULTEAMはやっぱり色んな意味で『ロードバイク』ですねー。
BB周辺の剛性はVX PRO→VXRS→VXRS ULTEAM→WORLDSTARと世代を進めるに従い増して来ましたが、RXR ULTEAMは警鐘か又は根本的設計から改めたのか、若干戻して来ました。
私は平地のスプリントでのダンシングでもあまり左右に振らないタイプなのですが、VXRS系より振り幅を大きくしてやると今まで以上に恐ろしいまでに加速します。
振動吸収性は『さすがTIME!』と膝を打つ良さ。素晴らしいの一言に尽きます。
自宅近くの周回コースには橋の上で石畳が30m程続く部分があるのですが、高速で突っ込んでも全く暴れません。峠の下り等では逆にスピードが出すぎて、意識していないと危ないですよ。

TIMEーRXR ULTEAMは『長距離をより疲れなく速く走る為に』をWORLDSTARとはまた別方向から改めてアプローチしたフレームだと思います。