【ジオメトリから推察するメーカー考察】

一昨日の『ジオメトリ表の穿った読み解き方』の続きです。各メーカーのフラッグシップばかりを集めて見ました。サイズはトップチューブ530〜535mmで揃えています。
『LOK』はルック-596、『ORB』はオルベア-オルカ、『ANC』はアンカー-RHM9SL、『CAN』はキャノンデール-スーパーSix、『SVL』はサーベロ-S3SL、『EDY』はエディメルクス-EMX5、『KOT』はクォータ-クレードウルトラ(KOMはサイズなかった)、 『FLT』はフェルト-AR4SL、『BMC』はBMC-SLC01、『SCT』はスコット-アディクトLMD。《----》内は一昨日からの18機種の平均値です。
LOK ORB ANC CAN SVL EDY KOT FLT BMC SCT     《平均値》
515 510 ---- ---- 510 ---- ---- ---- 503 ---- H(仮想シート長)《513.8》
440 460 490 520 ---- 500 530 510 463 460 H'(実寸シート長)《482.36》
75  50  ----  00  ---- 00  ----  46 ---- ---- SL(スローピング)《51.83》
530 535 535 535 530 535 535 530 530 535 L(仮想トップ長)《532.78》
133 ---- ---- ---- ---- 140 ---- ---- ----  ---- I(シート後退幅)《137.5》
75  73.5 74.15 74 ---- 73.7 74 74.5 71.7 74 ^S(シート角)《73.96》
72  72.1 73.2 73  73  71  ---- 72.5 75.5 72 ^D(ヘッド角)《72.36》
587 575 584.7 572 558 ---- ---- 578 ---- ---- AV(フロントセンター)《579.35》
405 405 405 405  399 406 406 412 405 405 AR(リアセンター)《406.59》
43  43  48  45  ----  43  45  45 ---- ---- C(オフセット)《44.92》
267 ---- ----  265 ---- ---- ---- ----  ---- ---- HP(最低地上高)《266.86》
64  65  ---- 59  ----  ---- ---- ---- ---- ---- Ch(トレイル)《63.14》
122 122 120 115 120 125 ---- 120 125 120 D(ヘッド長)《123.12》
『----』は記載なし

H(仮想シートチューブ長)・H'(実寸シートチューブ長)・SL(スローピング落差)・L(仮想トップチューブ長)・I(シートチューブ後退幅)・^S(シートチューブ角)・^D(ヘッドチューブ角)・AV(フロントセンター)・AR(リアセンター)・C(フォークオフセット)・HP(仮想最低地上高)・Ch(トレイル)・D(ヘッドチューブ長)・PT(付属ステム長)


ルックはフロントセンター長めでリアは標準、シート角は若干立っていてスローピングはキツめ。シート角立ち気味なのはルックの伝統かな?
オルベアは全てに平均的で欧州車らしいですね。何処にも奇特な数字が無い。
アンカーもジオメトリ自体は欧州車標準ですけど、オフセット多めなのはヘッド角だけで調整せず、複数のフォークで対応しているからでしょう。
キャノンデールはトレックやスペシャと同じ米国資本ですが、あちらと違いスケルトン自体は欧州車標準ですね。
サーベロはやはり特異。フロントセンター+リアセンター=957mm。これは最短。最長のスペシャは1039mmありますので、同じサイズで82mmも違います。かなりのクイック志向ですね。
メルクスは割りと標準的だが、リアセンター若干長め。ピナレロと基本数値ほぼ一緒というのは外観の変化と合わせて何を暗示しているのかと(笑)
クォータはサイズ少な過ぎの公開ジオメトリ少な過ぎ。KOMで比べたかったがトップチューブ530〜535mm辺りのラインナップ無いんでやんの。
フェルトはリアセンターが長め。他の数値はまぁ平均的な範囲かな。BMCはヘッド角は寝ていて、シート角は立ち気味傾向です。スコットは多少のブレはあるものの、だいたい平均的ですね。


こうやって比べて見ると、各メーカーの傾向や考え方が著しくわかって意外と楽しいです。自転車選びの判断材料の一つにもなりますね。
《----》内の数値でオーダーフレームを作れば『現在の最先端フレームの総合ジオメトリ』で最強フレームが出来上がります。ちょっと欲しいかも(笑)